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ロードバイク初心者にこそ知っておいて欲しい商品知識と事前の調査

2022年1月27日

ロードバイク走行イメージ
ロードバイクに乗りたいけれど商品知識なくてわからないと言う方や、購入した後に「あ!しまった!」と言わなくていいように購入前に盲点になりそうな箇所をご紹介します。Q太郎自身もロードバイクを趣味にした時にやった「買い直し」など苦労した経験が山盛りですw 無駄なコストをかけなくて済むようにここで知識を蓄えてから自分の方向性にあった素敵な一台を見つけてもらいたいです。

ロードバイクって

そもそもロードバイクってどんな自転車のことを言うのでしょうか。見た目から言うと細いタイヤとあの「ドロップハンドル」が目を引きますね。最初は恥ずかしい思いを感じるかもしれないし、いやいやこのドロップハンドルがかっこいいんでしょ!と感じるかもしれない独特なハンドル形状ですね。
このハンドル形状のおかげでライダーは前傾姿勢になり空気抵抗が減って、これまで自転車では感じたことない速度へ一気に到達します!この速度感が他の自転車とロードバイクとの違う部分ですよね。

 

ロードバイクにもジャンルがある

そんなロードバイクもさらなるジャンルの細分化が可能です。上記の様に高速で移動できるロードバイクですが、色々な使い方ができるがゆえに、同じロードバイク乗りの中でもとにかく長距離をゆっくりでいいから走りたい人、とにかくライバルよりも先に到着したい人などの目的に合わせてロードバイク自身も細分化して進化していきました。それを確認してみてましょう。

オールラウンドタイプ

最も汎用性が高いタイプです。とにかく軽量であり長距離を平気でこなし、高速での走行性能も初心者には持て余すくらいの性能を持っている、最もロードバイクらしいロードバイクのことです。初心者はほとんどの人がこのタイプのロードバイクから始めます。
オールラウンドタイプ
LINK:サーベロ公式ページ:R5 Disc R8170 Ultegra 完成車

エンデュランスロードタイプ

オールラウンドタイプのロードバイクと一見区別がつかないのがこのタイプです。とにかく長距離を快適に走行することに一番の目的が注がれているのでほんの少しだけオールラウンドタイプよりもヘッドチューブが長くハンドル位置が高めにセットされています。そのため前傾姿勢がきつくないので長時間の走行に向いていて快適です。ただその結果、アップライトなポジションになるが故に空気抵抗は増してしまうのでレースをするには不向きなタイプと言えるでしょう。自転車旅をしたいと思っているならいいチョイスです。
エンデュランスロードバイク
LINK:トレック公式ページ:Domane AL 2 Disc

TT(タイムトライアル)バイクタイプ

とにかくレースでトップスピードをあげることだけを追求したタイプです。このタイプのロードバイクは比較的短い距離をいかに速く駆け抜けるかを競うため空気抵抗を極限まで減らした形状をしています。ハンドルもできる限り空気抵抗が低くなる様に肘をハンドル部分に置くようなポジションにするための形状をしています。流して走ると言うことは一切ないストイックそのものであり、そのためコーナリングはできないのでコーナリング時にはポジションを変えるようになっています。そのような状態のため乗りこなすのは難しいので初心者が選択肢に入れるロードバイクではありません。よく見るとしたらトライアスロンでのバイク区間で使用されることが多いです。
TTバイク
LINK:サーベロ公式ページ:サーベロ P5

シクロクロスタイプ

ロードバイクレーサーがシーズンオフの冬季期間に行うレースとしてヨーロッパで盛んに行われているのがシクロクロスと言うレースです。土の路面を走行したり障害物を超えたりする様な競技で、日本でも近年本当に盛んで冬の朝早くに河川敷で行われているのを目撃することがあるかもしれません。このタイプのロードバイクはタイヤが太く(MTBほどには太くない)、ブレーキの形状が通常のロードバイクとは違いVブレーキを備えていることが多いです(近年は参考写真のバイクのようにディスクブレーキが普及してきています)
シクロクロスバイク
LINK:ジャイアント公式ページ:ジャイアント TCX ADVANCED PRO 1

ランドナータイプ

旅専用ロードバイクです。キャンプ道具などの荷物を満載にしても大丈夫な様にキャリアを設置できるねじ穴が装備されていたり、アップライトなポジションであったり、泥除けがついていたりするものもあります。また何かのトラブルに陥らない様にフレームはクロモリ鋼を使用しているのが一般的です。
ランドナー
LINK:トレック公式ページ:トレック520

トラック(ピスト)タイプ

ピストをロードバイクの一種としてしまうのは少し乱暴かもしれませんが、区別できるようになるため解説しておきます。一言で言うと競輪で使うロードバイクです。競輪場のトラックで走るこれらのピストが他のロードバイクたちとの決定的な違いは変速機がないことです。またペダルと後輪が直結しておりペダルを反対に回転させるとタイヤも反対に回転します。このように構造がとにかくシンプルです。この潔いくらいにシンプルな状態が魅力なジャンルです。(このタイプの自転車を街で使用する際には必ずブレーキを搭載させなければいけません。)
ピストバイク
LINK:フジ公式ページ:フジ FEATHER

この様にロードバイクにもいろんなジャンルがあることがわかりました。使用する場面によって様々なタイプのロードバイクがあるのでご自分の興味のある使用方法(長距離を走りたい、キャンプの移動手段にしたい、アスリートのトレーニングの一環として走りたいなど)を考えてジャンルにあった自転車を購入する様にしましょう。

自転車の保管場所を確保してから!

ジャンルもわかり、いよいよ購入するぞ!となった時に意外な落とし穴がこの「保管場所の確保」です。マンションなどの駐輪場には決して置かない様にしてください。ロードバイクブームで盗難件数も急増しています。高額な製品ですし自宅の室内に保管することを前提としてください。特にワンルームにお住まいの方はロードバイクは意外と大きく室内に保管するにしても苦労する可能性が高いのでよく検討してください。

室内保管に必要なラック

室内保管の強い味方が自転車ラックです。突っ張り棒を上下に渡してそこに設置するタイプや直立させる様に保管するタイプなど様々なラックが存在していますので、ご自分の環境に適したラックを検討してください。(いずれラック特集記事を配信します。)

保管場所までの動線を検証する

自宅での保管場所も確保ができたとして保管場所までの動線も検討しておきましょう。例えばマンションであればエレベーターに乗ることも考えられます。ロードバイクをエレベーターの中に入れられるのか?他の住民の方に迷惑をかけない動線を事前に検討しておけば購入もスムーズに進みます。一戸建てでも三階の自室まで階段で持ち上げる必要があるなどと言う方もいらっしゃると思います。外に持ち出すまでの運搬方法も家族と相談が必要な人はしておいた方がいいでしょう。

自分のサイズにあったものを選ぶ

ママチャリの世界ではここまで気を使わないかもしれないですが、ロードバイクはサイズがかなり快適走行に影響するので自分の身長に対して服並みにサイズを検討しなくてはいけません。場合によると購入したいモデルまで決定できたのに自分の適正サイズが在庫切れになっていて来年までお預け・・・と言うことも簡単にあり得ます。購入の気分をアゲアゲにしていたのに購入できないとかあると本当に困ります。

高身長の人

先日ロードバイク初心者の友人に購入アテンドをしたのですが、彼は身長194センチの長身で夏に購入することを検討していました。高身長向けのロードバイクサイズは日本市場では数も少ないために取り合いになることが多いのです。実際彼が購入した車両はその日17時までに決断されなければ広島の店舗へ転送される予定だったと後日聞きました。購入時期や在庫数に限りがあることも意識しておきましょう。

女性向け

女性の方もロードバイクに乗っている方を多く見かける様になりました。Q太郎の知り合いにも数名いらっしゃいますが最も困っているのはサイズが少ないと言うことです。これまではどうしてもロードバイクに興味がある人たちは男性がほとんどであった理、欧米のメーカーではそもそも「XS / S」サイズは存在しないメーカーもあります。 こればかりは市場が拡大しないと増えていかない部分ではありますが、幸い近年は台湾メーカーのジャイアントが女性専用ブランドLIVを立ち上げて商品展開をしています。少し意識をすると街でも見つけることができる様になってきました。ちなみにLIVでは「145~160センチ」向けの自転車「395サイズ」が販売されています。もしも近所にジャイアントのロードバイクを取り扱っている店があればぜひ探してみて欲しいです。

必ず店のスタッフに確認すること

上記2項目ともに共通したポイントは必ず店のスタッフに確認することです。お店に行くと大変多くのロードバイクが並んでいてママチャリの様に店頭で商品を探してしまいそうになりますが、ロードバイクは取り寄せてもらって購入するのが一般的です。つまり結局スタッフさんとコミュニケーションを取る必要があるのです。であればまだ購入未定でもスタッフに声をかけて自分のサイズでお目当てのロードバイクがメーカー在庫として存在するのか?どうかや、自分の体格にあったロードバイクはどれなのか?など詳しく聞いてみることをお勧めします。

予算は必ず決める

ぼんやりとこのくらいまで出せそうと言うのは当然持っていると思います。ただこう言うぼんやりとした予算設定では大抵オーバーしてしまいます!ネットで情報を所得するうちに商品理解も増していくと「このコンポ よりもう一つ上のグレードが欲しい」とかは必ず出てきます。1万円程度ならいいかもしれませんが、5万、6万と上がっていくと購入後に必要になったグッズが購入できないなんてこともあり得ます。
月々の収入から換算して予算感をしっかりと決めて「予算+予備費」を持って挑みましょう。

 

フレームの素材にも注意(素材ごとの違い)

ロードバイクに限らず自転車はフレームの性能が印象に直結しています。

クロモリ

クロモリとはクロームモリブデン鋼と呼ばれる金属で丈夫で粘りのある性質です。丈夫であるが故にパイプ自体もかなり細く、溶接も丈夫に接合するので溶接後が美しく処理できるのでフレームの美しさは一番ではないかと個人的に思います。デメリットと言えば重量ですが、ただロードバイクの世界観の中では「重い」部類と言うだけであり、スポーツ車に乗ったことがない人であれば驚くほど軽いです。細いパイプが醸し出すクラシックな風情がファンだと言う人も多いです。

アルミ

現在ではアルミが一番ベーシックな素材と言えるでしょう。初心者の方にもお勧めできるロードバイクのモデルです。鉄よりも軽いアルミですからクロモリフレームよりも車体重量が軽くなるのは当たり前ですが、その分剛性が弱くなるので剛性を確保するためにダウンチューブが太くなっているのが特徴です。アルミの溶接は大変難しくて接合部にロウと呼ばれる盛土の様な跡がどうしても残ります。見慣れればなんてことないことですが、個人的には美しさはクロモリフレームに軍配を上げたくなります。乗り心地に関してはクロモリよりも硬い印象です。足の力が(クロモリより)ダイレクトに路面に伝わっている感触を感じます。フロントフォークの素材でハンドリングの印象は変わると個人的には思っているのでフロントフォークの素材にも意識を向けてみましょう。

カーボン

カーボンフレームは現在考えうる最高の素材といえるでしょう。カーボン繊維を束ねて布状にしたものを樹脂で固めたものですね。この素材の特徴は(上記2素材に比べて)形が自由になると言うことです。あらかじめ設計された型にカーボン生地を重ねていき樹脂で固めていきます。そしてモナカの皮の様に合体させて製造します。この様にカーボン生地を重ねていく作業をするので厚みも自由に決められるので剛性が必要な箇所やそうでもない箇所などの塩梅をコントロールできるので、乗り味などは他の素材以上にメーカーの想いが伝わるロードバイクが多いです。

そのほか

そのほかにはチタンなどもありますが、初心者向けとは到底いえないのでフェラーリを見る様な目線で眺めてください。

初心者におすすめのフレーム

個人的にはアルミフレームで決まりだと思います。まず低価格でありながら高性能なんです。キャノンデールのアルミロードバイクCAADシリーズはどの年代のモデルでも上位機種を凌駕する性能を有しています。コンポの装備次第でローコストにも、高性能にも変化できる柔軟性があります。また、ジャイアントのベーシックグレードのアルミフレームもそのほかのブランドの同価格帯のものよりも一枚上手なほどいい性能を備えています。
初心者のみならずベテランライダーでも不満に思う部分はほぼないのではでしょうか。
ただ、同じ初心者でもロードバイクの中にクラシカルな魅力を感じている方がいらっしゃる場合のみ、選択肢が変わってくるでしょう。クラシックな魅力。そこに一発回答ができるのはクロモリフレームです。トップチューブが水平になっているフレームのことをホリゾンタルと言いますが、このホリゾンタルで最も美しい見た目になっているのがクロモリフレームです。

 

コンポのことを知る

コンポとは自転車の機械部分全般のことといえばいいかと思います。クランクで作り出された力をギアを経由してチェーンを介して後輪を駆動しますが、このような機械部分のことを言います。

シマノのグレードを基準にしましょう

初心者のロードバイクを検討する場合にはシマノ搭載車を探せば全く問題ありません。ロードバイク用コンポであれば低価格から高価格帯のものまでフルラインナップしています。そしてロードバイクのマーケットでシマノを無視して語ることは全くできないほどの革新性と技術力で他のメーカーを凌駕しています。さすが信頼のブランドです。
フルライナップであることから、市場に存在するロードバイクの価格をシマノの搭載コンポからおおよそ推測できます。ホイールなどでさらなる付加価値がついてしまう部分もあるため高級機になるほどに価格に幅が出るのはご了承ください。搭載コンポの割に不当に安かったり(ブレーキは聞いたことないブランドのものに変わっていたりする)、極端に高額(ホイールが高級であったりする)である場合は何か別の理由があるはずですので、注意して観察するようにしましょう。(下記表はあくまで目安です)

シマノコンポのグレード 完成車のおおよその価格帯
クラリス 5万円前後
ソラ 7万円前後〜
ティアグラ 10万円〜18万円前後
105 20万円〜30万円前後
アルテグラ 30万円〜50万円前後
デュラエース 60万円〜〜〜〜〜〜〜〜!

(Q太郎調べ)

初心者におすすめのコンポ

個人的には初心者であればティアグラ搭載者で何ら困らないだろうと思います。走れるようになっても物足りなさは感じないくらいに近年のティアグラは目を見張るほど品質が良くなっています。ただ、105を搭載したロードバイクを乗ってしまうとティアグラは途端に色褪せて見えてしまう可能性があります。特にそのように感じる部分は「ブレーキ」。ブレーキの制動力やブレーキレバーの剛性感など、あらゆる箇所が違うと感じるでしょう。そのためもしも購入候補のうち片方がティアグラでもう片方が105であるなら迷わず上位グレードである105搭載車の方を選ぶようにして欲しいです。105よりも上位機種へのステップアップは比較的スムーズに進められると思います。

ロードバイクを購入する店選び

一言で言ってここに最も力を入れてみるのがいいんじゃないかと思うくらい重要です。豊富な知識を持っていなら別ですが、そう言う段階に至るにはやはり自身で色々な経験を経た人物であるはずです。今回の対象者である初心者の方にはこのお店選びに力を注いで欲しいです。
平たく言うと「信用できる店を自分の目で確かめて!」と言うことになるのですが、この判断は個人的には「とことん店のスタッフと会話する」ことだと思います。店の形態(家族経営?大きな会社組織?)などの外的な要因もさることながら、あからさまに初心者の方が来てどこまで親身になって話をしてくれるか?聞いてくれるか?です。おそらく一度では判断できないと思いますので何度も話すだけに通ってみるのです。根っからの自転車好きやら超真面目な奴など人となりを理解した上で発注をかけるようにするのが最も重要であると思います。

激安ロードバイクは買ってはいけない

激安ロードバイクは「絶対に」買ってはいけません。ここで言う激安ロードバイクとは2万円台や3万円台などママチャリと変わらない価格帯のものを指します。すべてのパーツが極限まで安いパーツで作られています。中にはレバーこそロードバイクのような形状しているがママチャリと同様のブレーキを使用しているものもあります。
一見、ロードバイクのような形をしているので思い切り飛ばした先にブレーキ性能がママチャリレベルのものがついていたら・・・洒落にならない事態を引き起こしてしまいます。レーシングカーは強力な止まる機能があるから速く走れると言うことを理解して欲しいです。また速度を出すにしてもフレームがその強度(ペダルを踏み込む力)に負けてしまうことは容易に考えられます。とにかく危険な製品を購入しないように気を付けて欲しいです。
とはいえ、具体的に何が激安なのか?わからない方もいらっしゃると思いますので、一応の目安として覚えておいて欲しいのが、シマノのコンポが搭載されているか?を確認するようにしてください。

ロードバイクだけでは始められないスターターセット

ロードバイクが欲しくてお店に行くわけですからロードバイク本体を重点的に見るのは当然です。ただその中でも実際に運用を始める場合、どうしても必要になるものがいくつか存在します。

必要なものラインナップ

下記のラインナップは特に必要なものであると言えるでしょう。よく確認して欲しい部分です。また「ロードバイクに投資する予算+2万円」くらいは準備して欲しいものです。

  • ヘルメット
  • 空気入れ
  • サドルバッグ
  • タイヤチューブ
  • ライト関係
  • メンテナンス工具

まとめ

以上、ロードバイクにまつわるいろんな分野について語ってみました。ほぼ全域に渡って語ったのでそれぞれのジャンルでの深掘りはできていません。それぞれ具体策は店で尋ねてみるなどスタッフとのコミュニケーション用の話題(テーマ)としてみてください。
皆さんのロードバイクライフが楽しいスタートになることをお祈りします。

  • この記事を書いた人

Q太郎

こんにちは。京都在住のQ太郎です。中学生の時にお下がりのロードバイクをフレームにまでバラバラにして全塗装したり新たにパーツを買い替えてお気に入りの一台に仕立てたのが最初のカスタムでした。その後MTBやミニベロなどあらゆる自転車を購入してはカスタムをして・・・を繰り返してきました。近年は学生時代に購入したクロモリMTBをカスタムして現在進行形で楽しんでいます。

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